9月の部活動で見直したい「練習環境」 〜秋の大会に向けて準備しておきたい5つのこと〜
夏の厳しい暑さが少しずつ和らぎ、秋の大会や新人戦に向けて、部活動の練習内容も変わってくる9月。
夏休み中にしっかり練習を積んだ選手もいれば、暑さや疲れが残っている選手もいるでしょう。
この時期に意識したいのが「もっと練習すること」だけではなく、「より良い状態で練習できる環境を整えること」です。
そこで今回は、日々の生活や身体の使い方について考えるきっかけとして、「かっとくん運動教室」の伊澤先生からアドバイスをいただきながら、秋の大会に向けて見直したい5つのポイントをご紹介します。

1.まずは「疲れが残っていないか」を確認する
夏休みから日常の学校医生活がスタートし、寒暖差や天候が安定しない9月。実はこの時期、選手自身が気づかないうちに疲れがたまっていることがあります。
日々の練習、遠征や大会、睡眠時間の変化など、通常の学校生活へ戻るだけでも身体には負担がかかります。
まず、確認すること
- 朝、すっきり起きられているか
- 練習中に身体が重く感じないか
- 以前より集中できなくなっていないか
- 食欲が落ちていないか
- いつもと違う痛みや違和感がないか
ということ。
「大会が近いから、もっと頑張らなくては」と考える前に、今の身体がどんな状態なのかを確認することが大切です。

伊澤先生からのアドバイス
「調子が悪いときに、ただ練習量を増やしてしまうのは逆効果になることがあります。まずは身体の状態を確認して、その日の自分に必要な運動を考えてみましょう。」
毎日同じメニューをこなすだけではなく、身体の状態に合わせて調整する。それも「練習環境を整える」大切な一歩です。
2.練習前の「身体の準備」を習慣にする
大会でいきなり身体を動かすのではなく、普段の部活動から身体を動かす準備をしておくことも重要です。
練習前には?
いきなり強度の高い運動を始めるのではなく、軽く身体を動かしながら、徐々に運動の強度を上げていきましょう。
例えば、
- 軽いジョギング
- 身体を大きく動かす運動
- 関節を動かす運動
- その競技に必要な動作
- 徐々にスピードを上げる運動
など。
ここで大切なのは、「ウォーミングアップ=決められたストレッチをする時間」とだけ考えないこと。
これから行う競技や練習に、身体と頭を準備させる時間と考えると分かりやすいでしょう。

伊澤先生からのアドバイス
「身体を動かす前には、身体だけではなく『これから何をするのか』という意識も準備しておきたいですね。普段の練習から、自分の身体の動きを感じながら動いてみましょう。」
「なんとなくアップをする」のではなく、「今日はここを意識して動こう」と考える。そんな小さな意識の積み重ねが、練習の質を変えていきます。

3.「姿勢」と「身体の使い方」を意識する
土台を作る
スポーツでは、競技ごとの技術練習がもちろん大切です。しかし、その土台となるのが、日常的な身体の使い方です。
例えば、
- 立っているときの姿勢
- 座っているときの姿勢
- 歩き方
- 走るときの身体の使い方
- 身体の左右差
など。
部活動では「競技中の動き」に目が向きがちですが、普段の生活の中にも身体を見直すヒントがあります。
スマートフォンを見る時間や勉強する時間など、長時間同じ姿勢で過ごしていないか?
片方の肩にだけ荷物をかけていないか?いつも同じ足を軸にして立っていないか?
一つひとつは小さなことですが、毎日の生活だからこそ、自分の身体の使い方を意識するきっかけになります。

伊澤先生からのアドバイス
「特別なトレーニングをすることだけが身体づくりではありません。普段の立ち方や歩き方など、自分が毎日している動作を意識することも大切です。」
練習時間だけではなく、24時間の身体の使い方を考えてみる。
日々の生活や練習の中で、ぜひ取り入れたい意識です。
4.「休むこと」も練習の一部と考える
大会に向けて頑張りたい時期だからこそ
忘れてはいけないのが休養です。練習量を増やせば、それだけ競技力が上がるとは限りません。
身体を動かした後には、身体を休ませる時間も必要です。特に成長期の選手は、学校生活や部活動、勉強など思っている以上に多くのエネルギーを使っています。
だからこそ、
練習する → 回復する → また練習する
というサイクルを意識してみましょう。
睡眠時間を確保することや練習後に身体を落ち着かせること。そして、疲労が強い日は無理をしすぎないこと。こうした「休むための環境づくり」も、パフォーマンスを支える重要な要素。
休むと「コンディションに響くのではないか?」「身体が鈍ってしまわないか?」など不安になるかもしれませんが、そんな時こそ一息ついてみることが大切です。

伊澤先生からのアドバイス
「頑張ることはもちろん大切ですが、身体が回復する時間も同じくらい大切です。休むことを『サボること』と考えず、次の練習につなげる時間として考えてほしいですね。」 「今日は休む」という選択も、長くスポーツを続けるための大切な判断です。

5.練習環境を「選手自身」で見直してみる
環境を整えることの重要性
最後におすすめしたいのが、選手自身が自分の練習環境について考えてみることです。
例えば、
□練習道具はきちんと整っている?
シューズ、ウェア、バッグ、サポーターなど、普段使っている道具を一度チェックしてみましょう。
サイズが合わなくなっていたり、傷んでいたりするものはありませんか?
特に成長期の選手は、身体の変化に合わせてウェアやシューズなどのサイズを見直すことも大切です。
□ 練習着は快適?
汗をかいたまま長時間過ごしていないでしょうか?秋になっても日中は気温が高い日があります。その日の気温や練習内容に合わせて、ウェアを選ぶことも大切です。
毎日の部活動で着るものだからこそ、「動きやすいか」「快適に練習できるか」という視点で練習着を見直してみましょう。
□ 練習場所は安全?
グラウンドや体育館など、普段使っている場所についても、
- 足元に危険な場所がないか
- 用具がきちんと整理されているか
- 水分補給ができる環境になっているか
などを確認してみましょう。
□ 自分の身体の状態を伝えられている?
痛みや違和感があるのに、「これくらいなら大丈夫」と我慢していないでしょうか。恐れることなく、自分の身体の状態を顧問の先生やコーチ、保護者に伝えることも大切な自己管理です。
秋の大会で力を発揮するために
焦らないという気持ちの強さ
秋は、夏の練習の成果を発揮する大会が増える時期です。だからこそ、「もっと練習しなければ」と焦る選手もいるかもしれません。
でも、秋の大会で自分の力を発揮するためには、練習そのものだけではなく、
身体の状態を確認すること。
身体を動かす準備をすること。
普段の身体の使い方を意識すること。
しっかり休むこと。
そして、自分に合った練習環境を整えること。
こうした一つひとつの積み重ねが大切です。
部活動で良い状態をつくるためには、練習時間だけを見るのではなく、日々の生活、身体の状態、休養、そして練習環境まで含めて考えることが大切です。
今日からできる!秋の大会前チェックリスト
最後に、今日からできることをまとめてみましょう。
□ 最近、疲れが残っていないか確認する
□ 練習前に身体をしっかり準備する
□ 普段の姿勢や身体の使い方を意識する
□ 睡眠・休養の時間を確保する
□ シューズやウェアなどの道具をチェックする
□ 気温や練習内容に合わせて練習着を選ぶ
□ 練習場所の安全を確認する
□ 痛みや違和感があれば周囲に伝える
□ 「もっと頑張る」だけでなく「どうすれば良い状態で練習できるか」を考える
休息をしながら、上記のポイントを確認してみてくださいね。
見直すことは立ち止まることではない!
秋の大会は、夏に積み重ねてきた努力を発揮する大切な時期。だからこそ、今一度「練習環境」を見直してみませんか?
強くなるための準備は、練習時間だけではありません。毎日の小さな意識を変えることから、秋の大会への準備を始めてみましょう。
今回アドバイスをいただいた伊澤先生が運営する「かっとくん運動教室」では、運動や身体の動かし方についての発信も行っています。日々の身体づくりや運動について、ぜひチェックしてみてください。
監修
伊澤 壱斗(「カットくん運動教室」主宰)
身体の正しい使い方やセルフケアの大切さを伝える「カットくん運動教室」を主宰。身体操作の改善、コンディショニング、アスリートのリカバリー指導に取り組む。
ゴールドジム退社後も、第一線のトレーナーとしてさらなる研鑽を積み、現在は自らを「ウェルネスデザイナー」と定義。単なる技術指導の枠を超え、簡単な運動を用いた姿勢改善や神経系へのアプローチを重視したコンディショニングを提唱。
特に「身体を整えることで、心とパフォーマンスを同時に引き出す」という独自の視点は、さらなる高みを目指すアスリートから厚い信頼を得ている。
【取得資格】NSCA-Certified Personal Trainer日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者国際救命救急協会認定CPR+AED
【Instagram】 @kattokun_undou_kyoshitsu
